今日のお仕事
福島第一原子力発電所の状況(記者会見資料)(PDF 20.7KB)
プラント関連パラメータ(PDF) 午前5時時点 午前11時時点
滞留水の水位・移送・処理の状況(PDF)12時時点
1号機使用済燃料プール、冷却停止試験(13日参照)で代替冷却装置による冷却を7月17日より停止中。停止期間は8月末頃までの予定。停止時のプール水温は32.5℃。
1号機R/Bカバー解体作業。
本日の作業実績(PDF):オペフロ調査、建屋カバー梁取付けに伴う支障物撤去。作業時間は07:49-13:18。モニタリングポスト、ダストモニターに有意な変動は無し。
明日の予定:資機材整備。12-18日はお盆休みで休工。
多核種除去設備ALPSのホット試験。A系で2013年3月30日より、B系で2013年6月13日より、C系で2013年9月27日より実施中。
増設多核種除去設備のホット試験。A系で2014年9月17日より、B系で2014年9月27日より、C系で2014年10月9日より実施中。
高性能多核種除去設備のホット試験。2014年10月18日より実施中。
地下水バイパス、10:06に一時貯留タンクGr1から排水を開始。
(以下、11日の日報より)17:32に排水を停止。排水量は1880m3。
07:30頃、敷地内(構外)西側で駐車場造営などのために雑木林を伐採している際に不発弾らしきものを発見、警察に通報。16:10-16:48に自衛隊により撤去。主要な作業への影響はなかった。
その他
2日の4号機R/B南西側サブドレンNo.51の水位低下について。
福島第一原子力発電所 サブドレンNo.51水位低下に関するメカニズム(推定原因)について(PDF 587KB)
水位低下が発生した時間に、サブドレンNo.51の近くで、サブドレンNo.215の増強のために新No.215の掘削作業をおこなっていた。新設サブドレン(既設を復旧したのとは別に、事故後、新しく作ったもの)は口径が200mmと細いため、大口径化(800-1000mm)してくみ上げ性能の向上を図っている(2016年9月28日参照)。この際に、新しいピットを元のピットの近くに掘削して置き換えている。
掘削工事の手順としては、ケーシングを挿入したのちに、中の土砂を取り除く。これを、予定深度まで2mごとに繰り返す(2頁に写真)。工事場所周辺の地図は3頁。掘削箇所と4号機R/Bの間には、サブドレンNo.51とNo.52をつなぐ連通管が通っている(管との距離は1.7m)。連通管には孔が開いており、この孔からサブドレンNo.51とNo.52に地下水が供給される構造になっている(ただし、No.52に近い方は、4号機燃料取出し用カバー設置の準備として実施した地盤改良(重量物であるカバーを設置するために、設置工事の前に地盤改良工事をおこなった。2012年4月16日、2014年12月22日など参照)により、改良剤が孔を通して管の中に入り込んでいる可能性がある。このため、管が閉塞してNo.51との連通が途絶しているかもしれない。2日の水位低下時にNo.52では水位低下が見られなかったが、これが原因の可能性あり)。
4頁に、掘削深度とNo.51の水位のグラフを示す。2日の作業は16:10に開始。ケーシングの掘削深度が連通管のレベル(T.P. -2500mm)に到達するのとほぼ同じ時刻に急激な水位低下が生じている。これは、ケーシングを回転挿入する振動等で周辺地盤が乱され緩んだために、No.51から連通管を通り周辺地盤に浸透した水がケーシング内部へ向かって流れ込んだためと思われる(6頁)。その後、ケーシングが泥岩層(T.P. 約-3500mm)に到達して下端部が止水され、流れ込みが遮断されたので、周辺の地下水がNo.51に供給されて水位が回復したと考える(7頁)。
以上の水位低下のモデルを検証するための試験を今日10日16:00より実施する(8頁)。新No.215に挿入してあるケーシングを、2日の水位変動発生時と同じ高さ(連通管があるT.P. 約-2500mm)まで引き抜き、2つのサブドレン水位の変化を観測する。一時的にNo.51の水位が低下し、新No.215の水位が上昇すれば、連通性があると評価する。なお、No.51の水位が建屋内たまり水の水位を下回ることのないよう、新No.215の水位をLCOライン(T.P. 1300mm)よりも上げた状態で実施する。
福島第一原子力発電所4号機原子炉建屋南西側サブドレン(No.51)の一時的な水位低下に関する調査状況(PDF 2.21MB)
これまでの問題点分析結果について報告。
抽出した問題点(1頁)。
A1 事実確認が不十分なまま、「運転上の制限を逸脱していない」と判断したこと。
A2 事実確認を速やかに実施しなかったこと。
B 事実確認後、速やかに「過去に遡ってLCO逸脱」を宣言しなかったこと。
C 「LCO逸脱」の通報において、迅速さに欠けたこと、技術的正確さに欠いた説明(建屋からのたまり水流出の有無については放射能濃度を継続監視したうえで慎重に判断すべきものであるのに、1回の分析結果から結論した)をしたこと。
事象概要(2頁)。3日朝にサブドレンピットNo.51での検尺値と水位計指示値が一致することを確認。その後にトラブル調査検討会(トラ検)を開催し、水位計の故障の可能性は低く当該サブドレン水位が実際に低下した可能性が高いことを確認した。トラブル調査検討会ってなに?
時系列(3、4頁)。3日13:00頃、トラ検において、水位低下にともないLCO逸脱があったこと、確認した時点でLCOを満足しているのでさかのぼってのLCO逸脱宣言はしないことを確認。
15:30-16:40頃、トラ検を開催し、状況の検討などの他に25条通報文の内容を確認。
16:50、25条通報発信(LCO逸脱があったこと、改めてLCO逸脱宣言をしないこと)。
18:30-19:20頃、トラ検を開催し、さかのぼってLCO逸脱宣言をするべきであったことを確認。
19:48、LCO逸脱を判断。
20:55、25条通報発信(LCO逸脱・復帰の宣言)
サブドレンピット配置図(5、6頁)。今日10日以降、放射能濃度測定を継続するのは、サブドレンピットNo.51、52、53、55、214の5カ所。
事象発生前後のサブドレンNo.51水位(6、7頁)。6頁に水位高、水位低の状況も記載されている。水位低下の10分ほど前に水位低でポンプが停止。その後、水位上昇が5分ほどで中折れし、ポンプが停止したままなのに再度水位低になっている(鉛筆書きで注釈が入っている)。その後、やや水位は上昇して水位低が解除、その数分後に水位低、直後に水位低低。ポンプ停止後に再度水位低となった時点で「?」と思うべきだったんじゃないかと思うけど、どうだったんだろう。
4号機周辺のサブドレン水位(8、9頁)。異常な水位低下をしているのはNo.51のみ。
サブドレンNo.215増強工事の実施状況(10頁)。水位低下でサブドレンピットから抜けた水量は推定で2.5m3。
事象発生からLCO逸脱宣言までの時系列と問題点(11-16頁)。当直長は当初、計器故障でもLCO逸脱を判断すべきと考えた(11頁)。運転班は保安規定(実施計画III第1編第26条第二項※3(建屋水位よりもサブドレン水位が低いことを週1回確認する))によりLCO逸脱判断は不要と当直長に伝え、当直長もこれを確認し計器故障であればLCO逸脱にならないと理解した(12頁)。
3日昼のトラ検では、浜岡原子力発電所4号機で過去にLCOを満足していない状態があった際にさかのぼってLCO逸脱を宣言しなかった事例があったことから、LCO逸脱を宣言しないと判断(14頁)。その後、浜岡のケースでは後に保安規定違反とされたことを確認(昼の時点では、この点については認識していなかった)し、規制庁との相談などを経て、夜のトラ検において、さかのぼってLCO逸脱を判断するべきであることを確認した。
LCO逸脱判断の問題点に対する原因(17-20頁)。
対策(21頁)。検討中。なお、LCO逸脱事象発生時は機器の不具合等を考慮することなく、当直⻑が速やかにLCO逸脱を判断する(計器指示が不明になった場合も同様)ことを、すでに運用開始している。
現在、緊急時対策本部((緊対本部)は新事務本館に移動していて、運転班(班長1名、班員1名)と当直員以外は免震重要棟から新事務本館に移っている。3月31日参照。当直長は免震棟にいるのかな。
警報発生時に計器の故障を疑うのはいいとして、それは仮説に過ぎないわけだから、それを確かめる必要がある。もし計器故障じゃなくて実際に水位が低下しているならLCO逸脱なんだから、いち早く事態を掌握する必要があっただろうに、なんで翌日まで現場確認を先送りしたのか。
仮説は仮説で、実際に確かめるまでは分からない。会見で見聞きする東電の人のそういう感覚は、やり過ぎじゃない?っていうくらい保守的だったと思うんだけれど、今回は一体どうしたことなんだろうか。現場の人が忙しくて、疲れてるのかな。
3日以降、4号機R/Bおよび廃棄物処理建屋近傍のサブドレン水の分析を実施している。9日採取分について、前回の分析結果と比較して有意な変動はない。分析結果は日報に記載されている。
地下水バイパス一時貯留タンクの貯留水の評価結果。
地下水バイパス揚水井のくみ上げにおける一時貯留タンクに対する評価結果について(PDF 78.7KB)
2015年11月12-16日と2017年7月3日-8月3日採取分のデータで評価を実施。結果は、運用目標を超えず。
地下水バイパス揚水井のくみ上げにおける一時貯留タンクに対する評価結果について(その2)(PDF 79.0KB)
7日のデータを追加して評価を実施。結果は、運用目標を超えず。
揚水井No.10でトリチウム濃度が運用目標をこえているため実施中。
サブドレン他水処理施設、一時貯水タンクF(6日採取)と集水タンクNo.2(4日採取)の分析結果。
サブドレン・地下水ドレン浄化水分析結果(PDF 16.9KB)
一時貯水タンクの分析結果は東電、第三者機関のいずれも運用目標を超えず。トリチウム濃度は東電が860Bq/L、第三者機関が890Bq/L。明日11日に排水の予定。
サブドレン他水処理施設、一時貯水タンクの詳細分析結果。一時貯水タンクFの7月2日採取分。
サブドレン・地下水ドレン浄化水分析結果(詳細)(PDF 13.9KB)
サブドレン他水処理施設、加重平均サンプル分析結果。6月分。
福島第一原子力発電所 サブドレン・地下水ドレン浄化水 加重平均サンプル分析結果(2017年6月分)(PDF 14.5KB)
構内排水路の排水の分析結果(2015年3月4日参照)。9日採取分。
福島第一原子力発電所構内排水路のサンプリングデータについて(PDF 281KB)
凍土遮水壁の状況。
陸側遮水壁の状況(第二段階)(PDF 6.51MB)
実施計画の変更認可申請(2016年10月18日提出)の一部補正を9日に規制委に提出。
東京電力ホールディングス株式会社 「福島第一原子力発電所特定原子力施設に係る実施計画」の変更認可申請の一部補正について(プレスリリース)
補正:大型機器除染設備の設置。解体・切断したフランジ型タンク片などを除染するための設備。2016年10月18日参照。
ニコ生
【2017年8月10日】東京電力 記者会見
文字起こし、実況など
さかなのかげふみ(@Spia23Tc)/2017年08月10日 - Twilog
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