リンク切れ

現在、以下のリンク切れがあります:2016年1-3月のプレスリリース・報道関係各位一斉メール・日報、2014年3月以前の動画、滞留水のPDF資料、2012年のプレスリリースの一部。2012年のプラントパラメータ関連の一部。詳細はこちら。

2014年12月25日(木)

今日のお仕事


福島第一原子力発電所の状況(記者会見資料)(PDF 19.9KB)

プラント関連パラメータ(PDF) 午前5時時点 午前11時時点

滞留水の水位・移送・処理の状況(PDF)9時時点

1号機T/B地下たまり水移送、22日より停止中。

2号機海水配管トレンチ閉塞工事、昨日実施した揚水試験(立坑から揚水して水位変化を見て、トンネルの閉塞状況を確認する)の結果は結果を取りまとめ中。明日の規制委の特定原子力施設監視・評価検討会で報告する。もし閉塞したところに連通性が残っていても、トンネル部に存在した汚染水を抜き取ることはできたので、その点は評価できると思う。
2号機T/B地下たまり水移送、22日より継続中。

3号機T/B地下たまり水移送、14日より継続中。

4号機T/B地下たまり水移送、2012年11月29日より停止中。

6号機T/B地下たまり水移送17日より停止中昨日に続き10:00-15:00に実施

水処理装置、キュリオンセシウム吸着装置、15日より運転中。
水処理装置、SARRY、15日より停止中。Cs・Sr同時吸着等への交換作業のため。
多核種除去設備ALPSのホット試験。
A系:2013年3月30日に開始。現在、14日より運転中。
B系:2013年6月13日に開始。現在、14日より運転中。
C系:2013年9月27日に開始。現在、14日より運転中。
増設多核種除去設備のホット試験。A系で9月17日より、B系で9月27日より、C系で10月9日より実施中。
高性能多核種除去設備のホット試験。10月18日より実施中。

T/B東側の観測孔で50万Bq/Lのトリチウムが検出された件(2013年6月19日、7月22日参照)
1-2号機取水口間のウェルポイントからの地下水くみ上げを実施中。
2-3号機取水口間のウェルポイントから地下水のくみ上げを計画的に実施中(2013年12月8日参照)
観測孔No.0-3-2からの地下水くみ上げを2013年12月11日より試験的に実施中。
観測孔No.1-16近傍の地下水くみ上げ用孔(No.1-16(P))から地下水のくみ上げを1月29日より適宜実施中。
福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果(PDF 224KB)


その他


核種分析の確報版(11月16-30日分)が出た。
当社福島第一原子力発電所における核種分析結果の確報版について(11月16日~11月30日公表分)(PDF)
以下の分析で60Coを検出している。
【確報版】福島第一原子力発電所 建屋開口部等における空気中放射性物質の核種分析結果(PDF)

17日の多核種除去設備ALPS処理水漏えいの件について、報告書を規制委に提出。
福島第一原子力発電所J6タンクエリアにおける多核種除去設備処理水の漏えいに関する「発電用原子炉施設故障等報告書」の提出について(プレスリリース)
発電用原子炉施設故障等報告書(PDF 120KB)
事象について。原因と対策などはまた後で追加。

今日、廃炉・汚染水対策チーム会合 第13回事務局会議があり中長期ロードマップの進捗について報告した。その際の資料。
【資料1】プラントの状況(2.15MB)
【資料2】中長期ロードマップの進捗状況(概要版)(6.63MB)
2号機圧力容器底部温度計の交換(4頁左)。2月18日に故障した温度計(2月19日参照)の再引き抜き(4月24日のロードマップの項参照)の件。 実規模配管で水素の発生しないサビ除去剤を用いワイヤガイドを引き抜けることを確認(12月5日)。作業員の習熟訓練を経て、1月に引抜工事を実施予定。
高温焼却炉(HTI)建屋のHTI連絡トレンチ閉塞工事(5ページ左)。グラウト注入による閉塞は20日に完了。
要員管理(7頁右)。11月の1日あたり作業員数は平均で6,600人(実績)。1月の想定は約6,810人。
インフルエンザ・ノロウイルス感染予対策および発生状況(8ページ左)
【資料3-1】循環注水冷却(2.21MB)
循環ループ縮小工事の対応状況(通しで3頁)。4号機T/BにRO装置を設置して炉注水・汚染水処理の循環ループを現状の3kmから0.8kmに縮小する件(2013年11月28日参照)。2014年度末までの運用開始を目標としていたが、2014年度-2015年度上期の工事(汚染水処理、凍土者水壁設置など)と現場作業や設計・製作で輻輳が発生。作業安全上も問題あり。このため、運転開始時期(目標)を2015年度上期とする(7ページにスケジュール表)。
【資料3-2】滞留水処理(11.9MB)
タンク建設進捗(通しで3頁)。25日現在の状況。
凍土遮水壁工事4週間工程表(6頁)。23日現在の状況。一般部の凍結管削孔852/1,549(+2)本、測温管削孔178/317本、凍結管建て込み428/1,549(+2)本、貫通部の凍結管削孔25/162本が完了。
増設多核種除去設備の本格運転(8頁)。実施計画の変更、使用前検査受験後、1月末より本格運転へ移行する予定。ホット試験結果(62核種全ての除去性能(11、17-31頁)、性能維持期間(12-13頁))。核種分析結果
高性能多核種除去設備の除去性能評価(経過報告)(81頁)。核種分析結果
汚染水浄化処理設備の進捗(106頁)。モバイル型Sr除去装置(B)、1月中旬に工事終了し処理運転開始予定(108頁)。第2モバイル型Sr除去装置、1月下旬に工事終了し運転開始予定(109頁)。キュリオンセシウム吸着装置でのSr除去、1月より運転開始予定(110頁)。SARRYでのSr除去、12月下旬より運転開始予定(111頁)。RO濃縮水処理設備、1月上旬に運転開始予定(112頁)。増田さん曰く、既設多核種除去設備、増設多核種除去設備、高性能多核種除去設備、RO濃縮水処理設備、モバイル型Sr除去装置(A系、B系、第2)、キュリオンセシウム吸着装置でのSr除去、SARRYでのSr除去、以上7つの設備を汚染水浄化処理設備の7兄弟と呼ぶんですって。
【資料3-3】環境線量低減対策(9.38MB)
敷地内線量低減対策(通しで1頁)
T/B東側のモニタリングまとめ(3頁)。地下水のくみ上げ量:観測孔No.0-3-2から1m3/日、1-2号機間ウェルポイントから平均10m3/日(10月31日より50m3から削減)、2-3号機間ウェルポイントから50m3/日(10月31日より4m3/日から増加)。地下水(9頁)、海水(21頁)。海水中放射性物質のモニタリングの考え方(20頁。日常分析と詳細分析について)。
海側遮水壁設置工事の進捗(31頁)
港湾内海底土被覆工事進捗(32頁)。23日時点で32.6%完了。
今月の追加的放出放射能量評価(33頁)。前月と変わりなく0.1億Bq/h以下(1号機0.002億Bq/h、2号機0.005億Bq/h、3号機0.0004億Bq/h、4号機0.0009億Bq/h)。これによる敷地境界における被ばく線量は0.03mSv/year以下と評価。評価の詳細(ダスト測定値、流量、建屋カバーの漏えい率など)つき。
1号機の増加は、建屋カバー屋根パネル2枚復旧にともなう評価方法の変更によるもの(詳細は40頁)。2号機の増加は、風速が大きかったことにより建屋内のダスト濃度の上昇およびブローアウトパネル隙間の漏えい率の増加があったことによるもの。3号機の増加は、機器ハッチにおける風速の増加による影響が大きかったもの。
【資料3-4】労働環境改善(863KB)
全面マスク着用省略可能エリア、一般作業服着用可能エリア(通しで1頁)
1Fにおける災害発生状況及び課題と重点活動(3頁)。今年度は11月までに40人の作業災害が発生(昨年同月の12人に対して約3倍)。その内、休業を伴う災害の割合は22%で昨年度と同様。H25年度末から発生率が増加、これは作業員数の増加時期から2ヶ月遅れできているように見える。100万延べ労働時間あたりの休業を伴う災害の発生度合いを見ると、今年度(11月まで)は0.90(H25年度は0.51)。厚労省調査によると総合工事業(H25年度実績)で1.25。
今年度実施してきた取り組みとして、元請企業の朝礼への参加、作業時一人KY実施、カバーオールへの企業名ステッカー貼り付け、エリアキーパー制導入、など。しかし、9月の感電事故、11月のタンクエリアでのレール落下事故など重大事故が続いており、災害発生件数も減少していない。7月から重点活動として毎月1回の安全管理指導会を実施中。災害ゼロを目指していく。
1Fで作業している人は、建設や土木など1F以外の場所で経験の豊富な人が多い。1F特有の事情として、全面マスク(視野が狭い、会話が通じにくい、顔色がわかりにくい。このため、同僚の間で微妙な気持ちが通じにくく、助け合ったり協力し合うことに困難がある)、作業着(カバーオールの下は下着のようなものしか着ていないため、通常の作業着が果たしている保護の機能がない)、靴など足回り(汚染しても良いように用意される靴を履く人もいる。自前でない靴は十全な身のこなしを妨げる)などがある。このような事情により、ベテランの作業者でも1Fではケガをしやすいと考えており、これを普通の現場と同じような状況にしていくことが重要だと考える。
【資料3-5】使用済燃料プール対策(9.45MB)
3号機R/B上部除染・遮へい工事(通しで4ページ)
1号機R/Bカバー解体工事(通しで5頁)
使用済燃料の保管状況(6頁)
3号機使用済燃料プール内大型ガレキ撤去作業(28頁)。8月末に操作卓落下により作業中断していたが17日に再開。今後、養生板追加設置をしながら撤去を進める。
4号機燃料取出し(42頁)。22日にすべての作業が完了した。オペフロの遮へい対策(49頁)、作業者の被曝の状況(50-55頁)。作業終了後の実績として個人の累積被曝線量の最大値は、燃料取扱機運転作業で4.32mSv、キャスク取扱作業で13.13mSv。被曝線量低減対策の結果、目標(当初の被ばく線量の1/3まで低減)を達成。全体のまとめ(44頁)。
IRIDによる使用済燃料の点検(62頁)。4号機から取り出した使用済燃料を11月18-25日に調査(水中カメラで外観点検)した(11月17日参照)。燃料に影響を及ぼうような異常は確認されなかった(大きな腐食・変形、燃料被覆管の酸化膜厚さの異常な増大、ロックナットの内側の顕著な腐食は確認されず)。なお、コンクリートガレキの影響と想定される白色化が燃料の上部と下部で顕著に見られた(64頁に写真)。
【資料3-6】燃料デブリ取り出し準備(4.17MB)
1-3号機R/B線量低減の進捗と計画(通しで3頁)(2013年12月26日と2014年索引の「建屋内遠隔除染技術開発」参照)1号機1階:北西エリアは空間線量率が3mSv/hとなり目標達成。南エリアは線源調査の結果、配管・機器内部の寄与が9割以上であることを確認、内部の線源除去工法を2014年度内に定め2015年度内に実施する。2号機1階:低所および中所の除染を実施、空間線量率は3-10mSv/hまで低減。主たる線源は中高所構造物であり、寄与の高い空調ダクト・ケーブルトレイ等の除染工法を検討・実施する。3号機1階:ガレキ撤去、低所および中所除染で空間線量率は北西・南東エリアは5-20mSv/h、北東・南西エリアは20-80mSv/h(床の除染が難航)。今後、北東・南西エリアの床面高線源除去、中所除染(中所除染装置リバイを導入し、壁・機器の追加除染を計画。14頁に写真)、高所除染を実施する。詳細は9-14ページ。
スケージュールは6頁。1-3号機R/B上部階は線量低減方針を策定中(15頁)。
原子炉内燃料デブリ検知技術の開発(20頁)。ミュオンによる透視技術で燃料デブリ分布を調べ、廃炉技術開発に情報を提供する。東電とIRIDで一緒に開発中。実証試験により、検知器に10-15cm厚の鉄の遮蔽をつけることで、1F構内でミュオンを検知できることを確認(23、24頁)。炉心に燃料がほとんど残っていないと推定される1号機は透過法(検知器を炉の背後に設置)、炉心にも燃料が残っている可能性のある2号機は散乱法(炉の前面と背後に検知器を設置)を適用する。1号機では2月初旬頃に測定開始、3月中旬に評価が出る見込み。2号機では現場作業との関係から10月頃に測定開始見込み(スケジュールは22頁)。
【資料3-7】放射性廃棄物処理・処分(207KB)
ガレキ・伐採木および水処理二次廃棄物の管理状況(2頁)
増田さんによる2014年総括。
・廃炉推進カンパニーが4月に発足。
・タンクエリアの雨水対策改善。
・4号機燃料取り出しを無事に完了。
・作業環境改善(新事務棟運用開始、構内の線量低減による女性の就業エリア拡大、大型休憩所進捗)。


政府事故調のヒアリング記録の公表(第3回)が今日25日よりおこわれている。第1回は9月11日、第2回は11月12日。


ニコ生
【12月25日】東京電力 「中長期ロードマップの進捗状況」に関する記者会見

文字起こし、実況など
政府・東京電力 統合対策室 合同記者会見: 東電会見 2014.12.25(木)18時 ~


おまけ


年度内のRO濃縮水処理完了目標に関連して、朝日新聞のナガノ記者から以下のような内容の質問(というか意見)があった:ALPS以外の設備で一旦処理したRO濃縮水は後でALPSで処理するのだから二度手間になる。電気料金を値上げして、そういう設備を導入する。そのことについてどう考えるのか。リスク低減が必要なことは理解するが、それだったらその設備に要する費用を公開するべきではないか。

電気料金が上がるのが嫌なら、止まっている原発を動かせばよろしい。金をかけずに汚染水のリスクを低減するのがお望みなら、ALPA処理水を海洋放出すれば良い。あなたのお望みの世界は、その気になれば実現する。それなのに、できることがあるのにやらないのはなぜか、そのことについて自分がどういう役割を果たしているか、頭がついているなら考えてみたら良い。自分が本当に望んでいるのが何なのかがわかるかもしれない。
そもそも、1Fの廃炉作業は何の経済的利益も生まない。金はかかるばかりだ。あれは、壊れた原発プラントが環境に悪影響を及ぼすリスクを下げるためにやってるのだ。RO濃縮水処理関係の設備を追加するのが二度手間でリスク低減には余計な経費だというのは、廃炉作業そのものに意味がないと言うのと同じじゃないのか。
タンクから漏えいすれば、後始末に金がかかる。前もってタンクの中の水の濃度を下げておけば、漏れてもダメージは少ないし後始末も楽だ。どっちにしろ金はかかるんだよ。どっちのほうが安いのかは知らないけれど、一旦漏れたものを100%回収するのは、いくら札束を積んでも不可能だ。
東電も他の電力事業者も、みんな民間企業。なぜ電気事業が民間で運営されているのか。事故の後、廃炉の事業を民間企業がやってるのはなぜか。そういうことを考えてみたら良いのに。民間企業なんだから、取引内容のいちいちをすべて公開しないのは当然のことだと思うんだけれど、それがそんなに気に入らないなら、気に入るような体制を考え出して提案すれば良い。情報公開は、利益を出さなくて良い公的な組織においてコストダウンを目指すインセンティブを生むための方法なのであって、利益追求が宿命の民間企業におけるコストダウンはまた別のメカニズムがあるのだと私は理解している(公共事業ですら、ある種の談合がコストダウンにつながるという話を聞いたことがあって、情報公開が常にコストダウンに有効かどうかは実はそれほど自明ではないのかもしれない)。民間企業である東電に対して取引について公表せよと迫るのはナガノ記者だけじゃないけれど、単なる嫌がらせ(あるいは、懲罰感情の慰撫)以外にどういう意味があるんだろうか。
朝日のナガノ記者って、以前にホメオパシーとかEM菌とかを「疑似科学」だと批判する記事を書いた人だと思うのだけれど、やっぱり合理性よりは敵味方でものを考える人みたい。安定の朝日クオリティというべきか。

0 件のコメント:

コメントを投稿