今日のお仕事
福島第一原子力発電所の状況について(日報)
プラント関連パラメータ(PDF) 午前5時時点 午前11時時点
滞留水の水位・移送・処理の状況(PDF)12時時点
1号機R/Bカバー解体作業。
本日の作業実績(PDF):作業床取付け、ガレキ撮影。作業時間は10:05-15:04。モニタリングポスト、ダストモニターに有意な変動は無し。
明日の予定:防風フェンス取付け。
2号機原子炉注水、炉心スプレー系での単独注水試験として10月31-11月7日に炉心スプレー系からの全量注水を実施。現在は元に戻して状況を監視中(給水系、炉心スプレー系ともに1.5m3/h)(10月30日参照)。
(以下、14日の日報より)試験の結果、原子炉の冷却状態に異常がないことを確認し、今日13日に試験を終了。
4号機R/B上部でダストサンプリングを実施。
4号機原子炉建屋上部における空気中放射性物質の核種分析結果(PDF 11.5KB)(11月27日公開)
サブドレン他水処理施設、10:16に一時貯水タンクEから排水を開始。
(以下、14日の日報より)17:03に排水を停止。排水量は1015m3。
その他
凍土遮水壁、新たに維持管理運転に入る区間(海側。10月23日参照)でヘッダー管3カ所を閉じてブライン循環を停止(最終的にヘッダー管5カ所が新たに維持管理運転の対象となる)。南側と北側ではすでに維持管理運転を開始している(5月16日参照)。10月23日の話だと10月25日から維持管理運転に入るということだった。
3号機燃料取出し用カバー等設置工事、燃料取扱機の1F搬入と3号機設置の動画(テロップ説明付き)を公開。9、12日参照。
(03:38)3号機燃料取り出し用燃料取扱機の搬入および設置について(テロップでご説明)(動画)
水処理週報。
東京電力ホールディングス株式会社 福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について(第328報)(プレスリリース)
サブドレン他水処理施設、一時貯水タンクF(9日採取)と集水タンクNo.2(7日採取)の分析結果。
サブドレン・地下水ドレン浄化水分析結果(PDF 11.7KB)
一時貯水タンクの分析結果は東電、第三者機関のいずれも運用目標を超えず。トリチウム濃度は東電、第三者機関ともに590Bq/L。明日14日に排水の予定。
構内排水路の排水の分析結果(2015年3月4日参照)。12日採取分。
福島第一原子力発電所構内排水路分析結果(PDF 13.2KB)
T/Bへの地下水ドレン等の移送量の推移。2-8日の移送量。
建屋への地下水ドレン移送量・地下水流入量等の推移(PDF 50.8KB)
ニコ生
【2017年11月13日】東京電力 記者会見
文字起こし、実況など
さかなのかげふみ(@Spia23Tc)/2017年11月13日 - Twilog
凍土遮水壁が失敗なのかどうかについてメディアの皆様は興味があるらしくて(凍土遮水壁は設置費用が税金から直接出ているので、成果をはっきりさせたいらしい(つまり、失敗ならば「税金の無駄遣い」というネタになる))、いつ評価結果が出るのかちょくちょく質問が出る。最後まで残っていた未凍結箇所(西側③)の凍結を8月22日に開始、測温管の温度は地表付近を除いて0℃以下となり、もう評価できるだろう早く結果を聞かせろ、という感じ。10月26日のロードマップ進捗報告で、増田さんいわく「遮水壁で囲ったエリアの地下水収支から凍土壁の効果を評価することになる。雨の少ない期間(台風シーズンもそろそろ終わって浜通りはこれから少雨期に入る)にデータを取って評価結果を出すので、しばらく時間がかかる」とのことだった。その後の会見でもこの見解は維持されているが、これに対して「大雨が降ると発生する汚染水の量が増えるのだから(これは、例えば先日の台風21号の時のように実際にそうなっている)、大雨の時こそ遮水壁の実力が評価できるのに、それをしないのは都合が悪い(=凍土壁は効果がない)結果が出るからではないか」という指摘が記者から繰り返し出されている。
東電が少雨期のデータで評価すると言うのは、降水量が凍土壁で囲まれたエリアの地下水収支に影響するパラメータだからだ。10月26日の凍土遮水壁の状況の資料26頁に、このエリアの地下水収支をどう見ているかの模式図がある。このエリアに入ってくる水は
・凍土壁山側からの地下水供給(F)
・降雨浸透による地下水涵養(E1)*
出て行くのは
・サブドレンくみ上げ(A)
・建屋への流入量(B)
・凍土壁海側から4m盤への地下水移動(C)*
・地下水位変動への寄与量(E2)*(地下水位を上げる分を出て行く分としてかぞえる)
(閉合範囲外(深部地盤等)への移動量(D)は0と仮定しているので、今は考えない)
入ってくる分と出て行く分が同じとすると
F + E1 = A + B + C + E2
したがって
F = A + B + C + E2 - E1
となる。Fがどれだけあるかで、凍土壁の実力が評価できる。ここで、*の付いている項(C、E1、E2)はモデルを設定して実測値から算出する推定値なので、モデルの不適切さから来る不確かさを含む(AとBは実測値)。このうちE1(降雨浸透による地下水涵養)は、少雨期で降雨量が少なければ小さくなる。また、E2(地下水位変動への寄与量)の元になるエリア内の地下水位の変動は、大雨がなければサブドレンのくみ上げにより小さく抑えられている(さっきの資料22ページ参照)。したがって、少雨期には推定値のうちE1とE2の項が小さくなり、その分、Fの推定において不確かさが減る。だから、少雨期のデータで評価したい、というのが東電の見解。ほぼフェーシングが終了した4m盤と違って、建屋周辺の10m盤ではほとんどフェーシング工事ができていない(燃料取出しなどのための工事が常に建屋周辺で行われており、フェーシング作業をするスキがない)。そのため、凍土壁で囲まれたエリアの地下水量は降雨の影響を大きく受けている(=雨が降るとE1とE2の項が大きくなる)。なので、少雨期のデータを使えばより確からしい評価ができるだろう、ということ。逆に言うと「大雨の時期のデータを使った評価だと、モデルの内容をいじることでFを小さくできちゃうけど、そういうクオリティの評価でおまいら本当にいいの?」ということでもある。
話自体はそう難しくはないのだけれど、これが記者になかなか理解されない。そもそも、雨が降ると汚染水の発生量が増えるのは、降った雨が地面に浸透して地下水位をあげるからだ。これを防ぐ対策はフェーシングであって凍土遮水壁ではない。だからこそ、少雨期が凍土壁の実力を見るのに適当なんだけれど、そこらへんの区別が付いていないのかもしれない。もう一つの理由は、やっぱり、彼らが「税金の無駄遣い」と言いたいからなんじゃなかろうか。そういう動機があれば、当然に東電も政府とグルの悪者であって、「都合の悪い情報は隠そうとする」。だから、「何かよくわからない理由をこじつけて事実を隠蔽しようとしている」ことになり、あらゆる説明は「虚偽」ということになる。
今日も説明者の話がぜんぜん理解されなくて、さすがにかわいそうだったけど、図も使わずにこれを理解してもらおうというのも、ちょっと無理があるかもね。
0 件のコメント:
コメントを投稿