今日のお仕事
福島第一原子力発電所の状況(記者会見資料)(PDF 162KB)
プラント関連パラメータ(PDF) 午前5時時点 午前11時時点
滞留水の水位・移送・処理の状況(PDF)9時時点
1号機T/B地下たまり水移送、1月6日より停止中。
2号機海水配管トレンチ閉塞工事、10:00に立坑Dの閉塞充填作業を開始した。
福島第一原子力発電所2号機海水配管トレンチ立坑閉塞充填作業状況(PDF 92.0KB)
2次充填材(流動性・スキマ充填性に優れスキマやひび割れをふさぐ)を約3m3充填し、13:21に予定の作業を終了。明日も引き続き作業を実施していく予定。立坑の充填材料・方法については2月9日の特定原子力施設監視・評価検討会を参照。
2号機T/B地下たまり水移送、昨日23日より継続中。
3号機T/B地下たまり水移送、昨日23日より継続中。
4号機T/B地下たまり水移送、2012年11月29日より停止中。
6号機T/B地下たまり水移送、昨日に続き10:00-15:00に実施。
水処理装置、キュリオンセシウム吸着装置、1月26日より運転中。
水処理装置、SARRY、19日より停止中。
多核種除去設備ALPSのホット試験。
A系:2013年3月30日に開始。現在、2014年12月14日より運転中。
B系:2013年6月13日に開始。現在、2014年12月14日より運転中。
C系:2013年9月27日に開始。現在、2014年12月14日より運転中。
増設多核種除去設備のホット試験。A系で2014年9月17日より、B系で2014年9月27日より、C系で2014年10月9日より実施中。
高性能多核種除去設備のホット試験。2014年10月18日より実施中。
その他
2号機R/B大物搬入口屋上部のたまり水から比較的高い濃度のCs、全βを検出した。
2号機原子炉建屋大物搬入口屋上部の溜まり水調査結果(PDF 960KB)
K排水路の水の放射能濃度が高い原因を調査するために、K排水路に流れ込む枝排水路の上流に位置する建屋屋根面の雨水を調査した(建屋屋根は高線量なので網羅的な調査をせず、雰囲気線量・アクセス性等を考慮して2号機R/B屋上と大物搬入口屋上を代表個所に選定、5カ所で採水した)。その結果、大物搬入口屋上では137Csが23,000Bq/L、全βが52,000Bq/L等と比較的高濃度だった(3頁に分析値)。
汚染拡散防止対策:2号機大物搬入口屋上は排水口廻りにゼオライト土嚢を設置、汚染源と見られる屋上のルーフブロック・敷き砂等を撤去(8頁)。K排水路主要部の底面にゼオライト土嚢を敷き詰める(9頁)。K排水路東側の枝排水路がK排水路につながるところに土嚢で堰を設けて水位を上げ、モール状吸着材を枝排水路側に設置する(10頁)。
各排水路の出口で採取した水の放射能分析のグラフ(2014年4月16日以降。4、5頁)。降雨の際には放射能濃度が上昇する。
各排水路の出口での流量(11、12頁)。
K排水路の出口は港湾の南側(港湾の外)。出口での放射能濃度は137Csで10 - 数百Bq/Lであり、南放水口付近(T-2-1)地点の海水に有意な上昇は見られていない。
この件に関して、2014年4月以降のK排水路出口の水の放射濃度のデータが公開されていなかったことをデータの隠蔽だという報道が相次いだ。
排水路を通って海洋に排出される水については2013年より調査をおこなっており、特にK排水路では濃度の高い(告示濃度限度以上の)水が流れていることは2013年12月13日には報告されている(会見資料「福島第一原子力発電所構内排水路の状況について(PDF 2.01MB)」の8頁に分析結果がある。同じページにある排水路出口では告示濃度限度未満)。このK排水路を含め、構内の排水路からの排水は事故前は管理対象ではなかったが、液体廃棄物として管理対象にすることが規制委より求められ(2014年2月18日の廃炉・汚染水対策現地調整会議(第6回)、2014年2月19日参照)、排水の放射能濃度低減対策および排出量評価方法の検討を実施し、2014年度中に管理方法を確立することとなっていた。排水の濃度低減対策として、排水路の清掃、暗渠化、流域のフェーシング等を計画的に行ってきており(2014年1月24日、12月19日など)、今回の2号機R/B屋上の調査は、これらの対策を実施した後も比較的高い濃度が継続しているK排水路の汚染源特定のためにおこなわれたものらしい。今回、2014年4月以降に実施していた排水路出口での放射能濃度分析結果が初めて公表されたが、これは、排出量評価のために行っていた分析なのかも。
2号機大物搬入口屋上の水には137Csの倍程度の全βが含まれており、この半分が90Srだとすると、1-4号機取水路開渠海水の汚染源もこの手のものである可能性はあるのではないか(護岸エリアの海水配管トレンチ経由の汚染水ではなくて)。(←7月23日追記。その後に出た90Srの分析結果(3月25日)は4.5Bq/Lだった。90Srは非常に少なかった)
1号機放水路のたまり水の汚染源特定のため1、2号機T/B屋上の水を調査した時、2号機屋上(3カ所で採取)の最高が137Csが10,000Bq/L、全βが29,000Bq/Lだった(2014年12月19日の廃炉・汚染水対策現地調整会議の資料参照)。なので、建屋屋上はこの程度の汚染は普通にあるらしい。
排水路を流れる水は主に天水由来であり、この手の水(河川水など)は発電所周辺では当然に海へ垂れ流しな訳で、だから規制委に管理するように言われるまで発電所構内でも同様に垂れ流していたのではないか。それが、タンク周りの雨水を2013年夏以降は管理するようになり、それに続いて排水路からの排水もそれなりの放射能を含むことから規制の対象とすることになったのではないか(詳しい経緯は知らない)。それで、急にやるのは無理だから、2014年以降はずっと濃度低減のための対策を計画的に実施してきているわけで、まったく無策だったわけではないことは知られていいと思うのだけれど、マスメディアの伝えるところは例によって例の如し(取材者は、K排水路の排水の放射能濃度が高いこと、出口が港湾外にあることは知ってたはずなのにね)。あと、地下水バイパスの放出水と濃度比較をするのも、どうか。できるところからやってるわけで、成績の悪いところに合わせてたらむしろ対策は進まないことになる(タンクエリアの雨水を管理することになった時は、垂れ流しの排水路の水の濃度よりも基準が厳しかったから「意味あるんかい」と思ってたけど、今ではきっちりと管理できているのを見ると、あれで良かったのかもしれない)。C排水路の出口を港湾内に付け替えたのにK排水路の出口は港湾の外のままなのも、C排水路の場合はタンクに貯留するRO濃縮水が漏えいしてC排水路経由で直に海に出たという前科があるため、二度と同じ轍を踏まないように対策されたもの。タンクに貯めているRO濃縮水に比べれば、今回発見された2号機R/B屋上の水の全β濃度は1/1000だし量も比べ物にならないほど少ないわけで、対策の優先度がK排水路の方は低くて当然と思う。というか、このレベルのものについても調査・検討・対策に手が回るようになってきた、と言う方が正しいんじゃないかと思うのだけれど、どうだろう。
でも、排水路出口の濃度は測ってるんだったら公表していたほうがよかったとは思うわ。なんで、公表してなかったかねぇ。2013年のT/B東側の地下水汚染の時のドタバタを思い出すわ。これでまたサブドレンの稼働が遅れるのかねぇ。あの時は地下水バイパスだったけれど。
てか、2号機R/B屋上の水なんてどうやってサンプリングしたんだろう。そういえば、オペフロの調査をするのに屋根に穴を開けたりしてたよな(2014年1月24日参照)。
雨水処理設備の処理水排水に関する測定結果。
雨水処理設備を用いたタンクエリア堰内雨水の処理水分析結果(PDF 16.7KB)
福島第一原子力発電所の状況について(日報) 【午後3時現在】(プレスリリース)
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