リンク切れ

現在、以下のリンク切れがあります:2016年1-3月のプレスリリース・報道関係各位一斉メール・日報、2014年3月以前の動画、滞留水のPDF資料、2012年のプレスリリースの一部。2012年のプラントパラメータ関連の一部。詳細はこちら。

2015年6月4日(木)

今日のお仕事


福島第一原子力発電所の状況(記者会見資料)(PDF 134KB)

プラント関連パラメータ(PDF) 午前5時時点 午前11時時点

滞留水の水位・移送・処理の状況(PDF)9時時点

1号機R/Bカバー解体作業
本日の作業実績(PDF)
資機材整備。モニタリングポスト、ダストモニターに有意な変動は無し。
明日の予定: 資機材整備。
ズレが確認されていた機器ハッチ開口部のバルーン(5月22日参照)を先週末に下ろして、現在、調査および対策検討中。
1号機T/B地下たまり水移送、5月26日より停止中。

2号機T/B地下たまり水移送、3日より継続中。

3号機T/B地下たまり水移送、3日より継続中。

4号機T/B地下たまり水移送、2012年11月29日より停止中。

6号機使用済燃料プール冷却浄化系、5月29日より停止中(使用済燃料プール冷却は残留熱除去系(RHR系)による非常時熱負荷運転でおこなっている)。12日までの予定。
6号機T/B地下たまり水移送、昨日に続き10:00-15:00に実施。

水処理装置、キュリオンセシウム吸着装置、2日より吸着塔交換のため停止していたが、作業が終了し11:09に起動、11:17に定常流量に到達。
水処理装置、SARRY、4月14日より運転中。
多核種除去設備ALPSのホット試験。A系で2013年3月30日より、B系で2013年6月13日より、C系で2013年9月27日より実施中。現在、5月24日より全系統で停止中(5月25日参照)
増設多核種除去設備のホット試験。A系で2014年9月17日より、B系で2014年9月27日より、C系で2014年10月9日より実施中。現在、5月27日より全系統で停止中(5月27日参照)
高性能多核種除去設備のホット試験。2014年10月18日より実施中。


その他


海水配管トレンチ閉塞工事、明日5日に2号機で開削ダクトで210m3の充填材を打設する。また、3号機では今日4日に立坑Dでキャッピング材3m3を打設した。

側溝に敷設されている耐圧ホースからの水の漏えい(5月29日参照)の件。
福島第一原子力発電所 K排水路排水口放射能分析結果(PDF 10.7KB)
大きな変化はない。
移送元の1000tノッチタンク群に入っていたのは、2/3が地下貯水槽No.1-3の貯留水、残りが雨水RO設備の濃縮水ほかで、全β濃度が1.1×106Bq/Lとのこと(6月1日の会見資料福島第一原子力発電所 1,000tノッチタンクから3号機タービン建屋への耐圧ホースからの漏えいについて(PDF 616KB)3頁)。この濃度がどうやってできたのか、いまいちよくわからない。
雨水処理設備の濃縮水の核種分析結果は見当たらない。実施計画(2014年4月25日に認可されたII-2-36 雨水処理設備等)の「参考資料-2」(通しで40頁)を見ると、濃縮水は100Bq/cm3(=105Bq/L)以下になるようにしているらしいので、106Bq/Lにはならないみたい。
地下貯水槽の貯留水について。2013年に地下貯水槽の漏えいが発覚後、貯留していたRO濃縮水は地上のタンクに移送された。汚染が周辺に拡大するのを防ぐために、ドレン孔水と漏えい検知孔水をくみ上げてタンクへ移送、もしくは貯水槽自身へ還流(2013年4月10日)。また、貯水槽内のRO濃縮水残水を希釈するためにRO処理水やろ過水を入れてはくみ出すということ(残水希釈、2013年6月14日)を実施。希釈により残水の全β濃度は2013年7月には105Bq/L(=102Bq/cm3)オーダーまで低下(2013年7月25日のロードマップ進捗報告資料【資料3】個別の計画毎の進捗状況(6.27MB)59頁。その後も残水希釈は適宜継続しているらしいが、以降の分析結果は見つけられなかった)。ドレン孔水と漏えい検知孔水とでは漏えい検知孔水の方が全β濃度が高くて、一番高濃度の地下貯水槽No.1の北東側漏えい検知孔で5 - 9×104Bq/Lくらい。その他はもっと低濃度(NDのところもある)。ドレン孔水・漏えい検知孔水の還流は残水を希釈することになるわけで、どうすると106Bq/Lになるんだろう。残水をしばらく置いておくと、汚染が染み出してきて濃度が上がったりするの?10倍くらいの変動はあるものなのかしら。
なお、地下貯水槽No.1-3の貯留水は2014年1月30日-3月24日にH1東エリアタンクへ移送している(2014年1月30日、3月24日参照。この移送についてはロードマップ進捗報告資料の滞留水処理スケジュールの線表に載っているけど、1000tノッチタンク群への移送は記載がない)。今回、1000tノッチタンクに移送されていたのは、その後に入れられた水ということになるんだろう。
(以下、6月9日追記)1000tノッチタンク群には以前はタンクエリアの堰内たまり水のうち、全β濃度が高いものを貯留していた。この水は全β濃度が高いために雨水処理設備では処理できず、T/Bに移送して処理をしていたらしい。2014年8月26日参照。

凍土遮水壁試験凍結の状況
福島第一原子力発電所陸側遮水壁試験凍結の状況について(PDF 2.06MB)
ブライン送り戻り温度差のグラフで、5月27日あたりにギャップがあるが、この日に冷凍機の稼働台数を4台から3台へ変更した影響。
No.7では昨日3日09:30にブライン供給を停止。No.7の近くにある観測井Ci-1の地下水位が、周囲の観測井に比べて15cm以上低くなっている状態が3日以上継続したため(2014年に実施した凍土遮水壁の実証試験の結果を受けて、周辺と比べて15cm以上の地下水位の変動が3日以上継続した場合は、凍結をいったん停止することを実施計画で定めている。観測井Ci-1の水位は試験凍結開始後は下がり傾向で、その後降雨によりいったん上昇したが5月30日に-15.2cm、その後も上昇せず6月4日には-21.0cm)。5月21日までの各観測井の水位データが5月22日の監視・評価検討会の資料(第35回特定原子力施設監視・評価検討会資料)建屋への地下水流入抑制策について-基本シナリオにおける陸側遮水壁閉合の進め方-(PDF 2.86MB)7頁以降にある(観測井の位置は3頁)。Ci-1(エリア4)の水位が低下傾向にあったようには見えないのだけれど、はて?

凍土遮水壁工事進捗(4週間工程表)。
福島第一原子力発電所 陸側遮水壁 凍結管設置作業の進捗状況について(PDF 90.3KB)

固体廃棄物貯蔵庫第9棟の掘削工事に着手する。
固体廃棄物貯蔵庫(第9棟)の掘削工事着手について(PDF 277KB)
現在、敷地造成などの準備工事を実施中。建物は地上2階・地下2階で、本体工事の掘削に伴う山留工事(掘削による土砂崩れを防ぐために金属製の板を打ち込んでいく)を8日に開始する。固体廃棄物貯蔵庫第9棟の建設計画などについては2014年8月13日、2015年3月16日を参照。

実施計画の変更認可申請(4月16日提出)の一部補正を規制委に提出。
「福島第一原子力発電所特定原子力施設に係る実施計画」の変更認可申請の一部補正について
3号機海水配管トレンチ閉塞工事でトレンチから押し出されるたまり水の塩分濃度が高いため、これを一時貯留するために1号機CST(復水貯蔵タンク)を使用する件(3月4日参照)


ニコ生
【6月4日】東京電力 記者会見

文字起こし、実況など
政府・東京電力 統合対策室 合同記者会見: 東電会見 2015.6.4(木)17時30分 ~



おまけ


この日の会見で記者の人たちが言うには、この前の日(3日)の規制委員会やその後の定例会見で、委員長が5月29日の耐圧ホースからの漏えいの件について「高濃度のものを流すということを規制庁に事前に報告していなかったのはけしからん」「東電は汚染水の扱いがなっとらん」という旨の発言をしたそうで、「いやいや、それは自分たちも同じだろ。ことが起きないように事前に対策するのが規制なんだから、問題が起きた時点で規制の失敗だろ」と思って、規制委のサイトを見に行ってみましたよ。そしたら、東電の会見で報告されているのと微妙に違う話になってて、こんなことがあるんですね。それとも、いつものことなのかしら。
たとえば、第12回規制委員会議事録14頁「我々が(東京電力との)面談とかで確認している状況では、この[28日のK排水路出口水の]データの分析結果が出たのが29日で、やはりこれを見て、どこかおかしなところがあるのではないかという点検に入ったところ、今回の漏えいが見つかったというのが実際の現場の対応状況だったと聴いてございます([ ]内は管理人)」。東電の会見では、たまたま漏えい箇所近くにいた人が水の流れる音から気づいたって話だったと思う。あるいは、1000tノッチタンク群の中身について、同10頁「主に地下貯水槽の周辺地下水、槽内に残水として残っていたものとの混合水ということで、コメ印(※)に書いてございますけれども、過去にこの地下貯水槽にためていたRO(逆浸透膜)濃縮水が数センチほど残渣として残っておりまして、貯水槽の周りの地下水とこのRO濃縮水の少し残っていたものとがまじり合った混合水だというもの」(この表現をうけて書かれたと思われる読売新聞の記事魚拓)にも「貯水槽内にたまっていた汚染水の大半を抜き取ったが、一部が地下水と混ざった状態で残っていた」とある。このページの上に書いたように、残水希釈をやったので地下貯水槽の中にはRO濃縮水そのものは残っていなかったはず(あと、「貯水槽の周辺地下水」「貯水槽の周りの地下水」っていうのは、ドレン孔・漏えい検知こうからくみ上げて還流した水のことなんだろうけれど、これ読むと、周辺地下水が地下貯水槽のなかへ流入したもの、みたいにも読めて、誤解を招きそう)。なんか、この件については今ひとつ状況がはっきりしない感じで気持ち悪い。

それで、初めの話の戻るけれど、規制委員長が言ったのは「事前に報告のない行為については規制のしようがない」(6月3日の委員長定例会見速記録6頁冒頭)ということみたい。規制委員会議事録13頁を見ると、汚染水の管理状況については東電から規制庁へ毎週金曜日に報告があって、1000tノッチタンク群の使用状況についてもその時々に説明があったが、地下貯水槽の水を含む水をノッチタンクからT/B地下へ移送することについては漏えい発覚後の報告だった、とのこと。一方、この日の東電の会見では、地下貯水槽から1000tノッチタンク群への移送を5月15日に実施、通常なら翌週22日にに規制庁へこれを報告するはずが22日の報告は他の案件が立て込んでいたために流れてしまい、さらに翌週の29日に漏えいが発覚し事後報告となった、という話があった。また、1000tノッチタンク群からT/Bへの移送は通常行っている業務のひとつであり、特に事前の報告を要求されてはいなかった、というのが東電の見解。地下貯水槽からの残水移送は、上にも書いたけれど、2014年1-3月に実施した際は会見でも報告があったし、ロードマップ進捗報告資料の滞留水処理スケジュールの線表には移送開始までの数カ月間にわたって移送先調整中と記載されていて、それなりに取扱注意の案件だったんじゃないかと想像するのだけれど、今回は規制庁に対しても事後報告で、この違いは何なんだろう。
さて、事前に報告のないものは規制のしようがないというのは、委員長の発言として理解しがたい。何を報告させるべきかを決めるのは規制の重要な一部じゃん。今回、必要な事前報告がなかったと思ってるなら、それはその報告を要求していない規制側の失敗ということだ。そもそも、規制側と被規制側が協力して事業をより安全に実施できるように管理するのが規制なんだから、問題が起きれば、どっちも悪いんだよ。こういうときに、規制側が自分は悪くない、お前が悪いんだと言っていたら、協力的な関係が築けるわけがない。協力的な関係がなければ、事業者は都合の悪いことを隠すよ。そうしたらもう、規制なんて成り立たないじゃん。東電の汚染水管理のマネジメントができてないと思うなら、そういう事業者に対して何をすれば良いのかを考えるのが規制なんだと思う。委員長がこういうことでいいのかね。

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