リンク切れ

現在、以下のリンク切れがあります:2016年1-3月のプレスリリース・報道関係各位一斉メール・日報、2014年3月以前の動画、滞留水のPDF資料、2012年のプレスリリースの一部。2012年のプラントパラメータ関連の一部。詳細はこちら。

2017年7月14日(金)

今日のお仕事


福島第一原子力発電所の状況(記者会見資料)(PDF 21.4KB)

プラント関連パラメータ(PDF) 午前5時時点 午前11時時点

滞留水の水位・移送・処理の状況(PDF)12時時点

1号機ジェットポンプ計装ラックラインを用いた窒素ガス封入試験(5月25日参照)を6月6日より実施中。実施期間は7月下旬までの予定。
1号機R/Bカバー解体作業
本日の作業実績(PDF):オペフロ調査。作業時間は07:35-09:48。モニタリングポスト、ダストモニターに有意な変動は無し。
明日の予定:オペフロ調査(作業予定時間:07:00-14:00)。

多核種除去設備ALPSのホット試験。A系で2013年3月30日より、B系で2013年6月13日より、C系で2013年9月27日より実施中。2015年5月-2016年4月に長期点検・改造工事(2015年5月28日、12月17日、2016年4月26日参照)を実施。
増設多核種除去設備のホット試験。A系で2014年9月17日より、B系で2014年9月27日より、C系で2014年10月9日より実施中。
高性能多核種除去設備のホット試験。2014年10月18日より実施中。

サブドレン他水処理施設、10:02-15:03に一時貯水タンクEから排水を実施。排水量は727m3


その他


水処理設備内の処理水分析結果。採取個所は2011年11月18日の資料を参照。
水処理設備の放射能濃度測定結果(PDF 10.0KB)

サブドレン他水処理施設、一時貯水タンクF(10日採取)と集水タンクNo.2(8日採取)の分析結果
サブドレン・地下水ドレン浄化水分析結果(PDF 16.9KB)
一時貯水タンクの分析結果は東電、第三者機関のいずれも運用目標を超えず。トリチウム濃度は東電、第三者機関ともに740Bq/L。全β濃度は東電がND(<0.72Bq/L)、第三者機関が0.41Bq/L。明日15日に排水の予定。

構内排水路の排水の分析結果(2015年3月4日参照)。13日採取分の分析結果と12日のトリチウムの結果。
福島第一原子力発電所構内排水路のサンプリングデータについて(PDF 229KB)

1号機放水路上流側立坑でCs濃度が上昇した件(2014年10月23日)および2号機放水路上流側立坑で全β放射能(90Sr)濃度が上昇した件(2015年5月14、15日、6月22日参照)。12日採取分。
福島第一原子力発電所構内1号機、2号機放水路サンプリング結果(PDF 716KB)

T/B東側の観測孔で50万Bq/Lのトリチウムが検出された件(2013年6月19日、7月22日参照)
タービン建屋東側における 地下水及び海水中の放射性物質濃度の状況について(PDF 3.61MB)

実施計画の変更認可申請(2月28日提出)の一部補正を昨日13日に規制委に提出。
東京電力ホールディングス株式会社 「福島第一原子力発電所特定原子力施設に係る実施計画」の変更認可申請の一部補正について(プレスリリース)
補正:3号機使用済燃料プールへの注水配管設置。

3号機原子炉格納容器内部調査に関する会見のご案内について(報道関係各位一斉メール)

東京電力ホールディングス株式会社当社関連報道トリチウム水の海洋放出に関する一部報道について(お知らせ)
東電会長、汚染水(処理済水(ALPS処理水))海洋放出方針判断」という報道について、東電は放出を決断してはいない、という訂正。ここに至る経緯を以下にまとめる:
7月10日、第22回原子力規制委員会 臨時会議で、東電の新経営陣(6月末の株主総会で、経営陣が交代した。6月23日参照)からの意見聴取が行われた。この席で、規制委員長から「福島第一原子力発電所の廃炉を主体的に取り組み、やりきる覚悟と実績を示すことができない事業者に、柏崎刈羽原子力発電所の運転をする資格は無い」などという「基本的考え方」が示された(動画(YouTube)5分過ぎあたり)。この考え方についての見解を求められた東電の会長と社長はそれぞれ意見を述べたが、委員長はさらにそれらの意見を文書にまとめて提出することを要求。委員長は、1Fの廃炉に対する主体性と覚悟を示すことを会長と社長に求めたが、特に、主体性については「処理済水の処分は海洋放出以外に方法はない。これを判断するべき東京電力が国の委員会(エネ庁のトリチウム水タスクフォース多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会)の結論を待っている態度は、廃炉に対して主体的とは言えない」と指摘した。
7月12日、原子力規制委員会委員長定例会見(速記録、PDF)では、10日の臨時会議での処理済水放出の判断に関連する質疑があり、その中で委員長から「東電が処理済水を海洋放出するという判断を示すことは、法に基づく技術的な審査とは別だが、柏崎刈羽の再稼働を認める前提となる」という趣旨の発言があった。
7月14日、会長が処理済水の海洋放出を判断したという報道が複数出た。
東電、トリチウム水は海に放出へ 川村会長が明言、漁業者ら反対 - 共同通信 47NEWSスクショ
インタビュー:川村東電会長、福島第2とトリチウム水は「結論急ぐ」 | ロイタースクショ1234
これらに対して、東電から出たのがこの「お知らせ」。
翌15日には以下のような報道があった。
<福島第1>トリチウム海洋放出 県漁連抗議へ | 河北新報オンラインニューススクショ

10日の規制委の臨時会議、見たけれど、ちょっと尋常ではないと思った。
事業会社の経営陣が変わっても、通常、意見聴取はしないのだけれど、東電だけは1Fの廃炉を担う事業者として特別だからこういう場を設けた、ということだった。そこで主に問われたのは、新経営陣の廃炉事業に対する主体性と覚悟。あるいは、原子力事業者としての資質。委員がそれらについて問い、東電の会長や社長が答える。それを受けて委員が言う。「覚悟が感じられない。」「口約束では信じられない。」再び委員が問う。以下、繰り返し。似たようなの知ってるなと思って、すぐに思いついた。これはいわゆる「誠意を見せろ」ってやつだ。つまり、何を答えても、「気に入らない」と言う理由で受け入れてもらえないやつ。んで、ある種のケースでは、金品を払うことで許してもらえる。でも、この場合は、金が欲しくてやってるんじゃない、本気で気に入らないのがけしからんと思っているので、落とし所がない。
報道によれば、東電の経営陣刷新は、廃炉・賠償に巨額の費用が必要となる中、その費用負担に耐えられるよう東電の収益性を改善するために経産省の指導でおこなわれたんだとか。川村会長は出身の日立製作所での業績回復の手腕を買われ、小早川社長は電力自由化の中を東電の営業を引っ張ってきた経歴が評価されたらしい。つまり、経営面での改革を期待された人事である。そのことが東電の中で廃炉・賠償事業のウェイトを下げることにつながるのではないか、という疑念を規制委員会は持っているわけだ。それで、その疑念を晴らせと要求する委員に対して、新経営陣は委員が気に入るような回答を提示することができなかった。
そこらへんのやり取りはさておいて。そもそもですよ。原子力規制委員会というのは、事業会社の経営方針を規制する組織じゃないでしょ(てか、役所が企業の経営方針を規制するとか、ありえないし。日本は自由主義経済の国じゃなかったのかね)。技術的な規制を通じて原子力事業の安全性を確保するのが本来の仕事だ。処理済水の貯留について問題があるなら、何が問題で、それを解決するのに何が必要なのかを示して、それを実現するのを事業者に要求するのが規制だ。規制の要求に応えられなければ事業はおこなえない。それだけのこと。簡単な話だ。事業者の覚悟なんて主観的なものが介入する余地はない。それとも、覚悟が認められれば規制内容をまけてもらえたりするの?もし、覚悟とか主体性が規制委に認めてもらえなくてKKの再稼働が認可されないなんてことになったら、さすがに東電は行政訴訟とかするのかしら。
「東電は福島への責任を果たすために存続を許された会社だ」って最近東電の人が言うけれど、どのように責任を果たすのか、それを決めて実施するのは東電だ。てか、最終的には株主が決めることであって、規制委員会には何の権限もない。

「福島への責任」とはいったい何か、と問われて「廃炉・賠償を最後までやりきる、というのは当然のこととして、柏崎刈羽を再稼働するというのもまた、福島への責任であると考える。1Fの事故により、国内外での原子力発電に対するイメージダウンを引き起こした、その東電が、柏崎刈羽の再稼働を通じて安全な原子力事業の運営をおこない、それを社会に示すことは、事故を起こした事業者としての責任だ」というようなことを川村会長は臨時会議で言っていた。1F事故の被災者からすれば「お前、何言ってんの?」という発言だと思う。けれども、社会に必要とされる事業を担う会社としては、当然だしごく自然な発想だと思った(原発が社会に必要かどうかは、とりあえず置いておくとして)。
このギャップ、これが、1Fの廃炉を難しくしている。処理済水の海洋放出もそうだ。現実的に考えれば、海洋放出が一番合理的(費用もかからず、実際上は環境への影響もない)であることは、誰も反対のしようがない。けれども、だからと言ってそれをすぐに実行に移すことができない。できないどころか、そう言うこと自体がはばかられる。いわれのない被害をこうむった人たちの存在が、それを難しくしている。いや、その人たちに対する周囲の人のおそれが、それを難しくしているのかもしれない。
被災者の気持ち(と周囲の人たちが思っているもの)は、荒ぶる神のように、誰も手をつけることができないでいる。その神の前では、人々はただかしこまってこうべを垂れ続けるのみだ。もし、事故の後に当時の会長あたりを吊るし首にでもしていたら、荒ぶる神はおさまったんだろうか。川村会長はその荒ぶる神を、エボシ御前のように人の気持ちは脇にのけて物理的存在だけを相手にして粉砕しようとしているんだろうか。
(8月26日追記:7月10日の臨時会議で要求された文書は8月25日に回答された。8月25日参照)
(8月31日追記:8月25日の回答書を受けて、8月30日に再度、経営陣が呼ばれて委員会が開かれた。8月30日参照)
(9月19日追記:9月13日の第37回規制委員会で、東京電力に原子炉設置者としての適格性を認めるという判断が出された。9月13日参照)




福島第一原子力発電所の状況について(日報)【午後3時現在】(プレスリリース)


INTERVIEW32 「なんとか地元の力になりたい」そう考えてこの仕事を選んだ/株式会社阪和 福島営業所1 FOR ALL JAPAN に7月14日に掲載)
水を通す配管の凍結防止や空調ダクトの結露防止などを担当している会社なのだそう。2011年の事故後、初めての冬は例年になく寒かったようで、建屋のドアを開けた状態で通してある仮設配管で凍結→配管の破損→漏えいが頻発して大変だったんだよな。最近は、冬でもそういう話は聞かなくなったけれど、このひとたちのおかげなんだな。こうやって、何か問題があればきちんと手当がされている。その結果、当時はあれだけ大騒ぎしたのに、今はもう誰も覚えてない、知らない。見えないところで、見てないところで、いつもいつも、社会を支える仕事をしている人がいる。そういうこと、あの事故がなければ知らなかったな。




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