今日のお仕事
福島第一原子力発電所の状況(記者会見資料)(PDF 141KB)
プラント関連パラメータ(PDF) 午前5時時点 午前11時時点
滞留水の水位・移送・処理の状況(PDF)12時時点
1号機使用済燃料プール、冷却を停止した状態でのプール水温の推移を確認する(3月30日参照)ために、5日に冷却を停止(5日参照)。停止時のプール水温は26.2℃。今日26日のプール水温は29.2℃。
5日以降のプール水温の推移から、代替冷却系による冷却を停止した状態でも自然放熱によりプール水温が安定することを確認した(3月30日参照)。14:14に熱交換器への通水を行い、代替冷却系による冷却を再開。冷却再開時のSFP水温度は29.2℃。
1号機R/Bカバー解体作業。
本日の作業実績(PDF):柱・梁取り外し。作業時間は08:08-09:34。モニタリングポスト、ダストモニターに有意な変動は無し。
明日の予定:柱・梁取り外し(作業予定時間:07:00-14:00)。
多核種除去設備ALPSのホット試験。A系で2013年3月30日より、B系で2013年6月13日より、C系で2013年9月27日より実施中。2015年5月-2016年4月に長期点検・改造工事(2015年5月28日、12月17日、2016年4月26日参照)を実施。
増設多核種除去設備のホット試験。A系で2014年9月17日より、B系で2014年9月27日より、C系で2014年10月9日より実施中。
高性能多核種除去設備のホット試験。2014年10月18日より実施中。
サブドレン他水処理施設、10:05に一時貯水タンクAから排水を開始。
(以下、27日の会見資料より)15:32に排水を停止。排水量は794m3。
その他
3月のR/Bからの追加的放出放射能量の評価結果。
原子炉建屋からの追加的放出量の評価結果(2017年3月)(PDF 612KB)
1-4号機R/Bからの放出は2.5×104Bq/h未満で、放出管理の目標値(1.0×107Bq/h)を下回っていることを確認。また、これによる敷地境界の空気中放射能濃度は134Csが2.6×10-12Bq/cm3、137Csが4.8×10-12Bq/cm3であり、これが1年間継続した場合の敷地境界における被曝線量は0.00024mSv未満となる。評価の詳細は3頁以降。評価方法は2015年4月30日を参照。
地下水バイパス揚水井(偶数番)のサンプリング結果。24日採取分。
福島第一 地下水バイパス揚水井 分析結果(PDF 121KB)
No.10のトリチウムは180Bq/L。
地下水バイパス一時貯留タンクの貯留水の評価結果。
地下水バイパス揚水井のくみ上げにおける一時貯留タンクに対する評価結果について(PDF 79.3KB)
2015年11月12-16日と2017年3月2日-4月20日採取分のデータで評価を実施。結果は、運用目標を超えず。
地下水バイパス揚水井のくみ上げにおける一時貯留タンクに対する評価結果について(その2)(PDF 79.3KB)
24日のデータを追加して評価を実施。結果は、運用目標を超えず。
揚水井No.10でトリチウム濃度が運用目標をこえているため実施中。
サブドレン他水処理施設、一時貯水タンクB(22日採取)と集水タンクNo.2(20日採取)の分析結果。
サブドレン・地下水ドレン浄化水分析結果(PDF 16.9KB)
一時貯水タンクの分析結果は東電、第三者機関のいずれも運用目標を超えず。トリチウム濃度は東電が880Bq/L、第三者機関が940Bq/L。明日27日に排水の予定。
構内排水路の排水の分析結果(2015年3月4日参照)。25日採取分。
福島第一原子力発電所構内排水路のサンプリングデータについて(PDF 94.1KB)
1号機放水路上流側立坑でCs濃度が上昇した件(2014年10月23日)および2号機放水路上流側立坑で全β放射能(90Sr)濃度が上昇した件(2015年5月14、15日、6月22日参照)。24日採取分。
福島第一原子力発電所構内1号機、2号機放水路サンプリング結果(PDF 716KB)
福島第一原子力発電所2号機原子炉建屋滞留水移送停止について(続報)(報道関係各位一斉メール)
詳細は昨日25日を参照。
福島第一原子力発電所の状況について(日報)【午後3時現在】(プレスリリース)
おまけ
核燃料取り出しロボット 三菱重工、神戸で公開(神戸新聞NEXT)
三菱重工が開発したデブリ取出し用のアーム型ロボットを神戸造船所で公開したという記事。以下、引用。
格納容器内部からのデブリの取り出しについては、上部から取り出す方法を日立と東芝、横からの方法を三菱を含めた3社が開発中で、今年夏ごろにどの会社の工法を使うが決まる見通しだ。こないだ、田原総一郎の書いた日経ビジネスの記事「日本で原発議論が進まない真の理由」で、燃料デブリ取出しは非現実的であり地元が反発するからやると言っているだけ、という話があった。廃炉なんてできっこないと根拠なく言う人はツイッターランドにはいっぱいいて、本当のところはどうなんだろうと思わなくもないのだけれど、こういう記事を見ると、開発に携わる人はやる気満々なんだと言うことがわかる。
三菱重工の姉川弘明・原子力中長期措置対策グループ主幹技師(59)は「ゴーサインが出れば、廃炉工程表にある2021年前後にデブリを取り出せる」と自信を示した。
IRIDの2016年夏のシンポジウムの動画が公開されているのを最近見たのだけれど、実際に廃炉の計画に参加している人はさすがに言うことが違って、具体的な見通し(と、具体的に見通せない部分)について言及されていた。やっぱり、こういう人たちの言うことを聞くと納得することが多いなぁと思った。
印象に残った話:1FはTMIと違って原子炉の損傷が激しく建屋内の汚染もひどいので、燃料デブリの状況を知るのが難しい。このため、デブリ取出しの技術開発にあたっては、最適化がすぎるのも良くない。このことは、開発した技術がデブリ取出しには使えないケースが多々あることをも意味するけれど、それについて悲観する必要はない。なぜなら、その技術は廃炉以外の他の場面においては有用である可能性があるから。また、廃炉が完了するまでは30-40年、あるいは60年を要する見通しで、その間に行われた研究についてデータベース化する必要がある。これは、同じ研究を繰り返す愚を防ぐだけでなく、一度は実用化に失敗したテーマも10年後には実用化可能な状況が生まれているかもしれないから。
そんな話を聞いていると、昨日今日の仕事の出来不出来に一喜一憂するのもバカみたいに思えてくる。今年夏に予定されているデブリ燃料取り出し方針の決定についても、その時点で判明していることから判断するっていうのは、当然といえば当然の話なんだなと理解した。「廃炉は世代のたすきリレー」ってIRIDの偉い人が言ってたけど、廃炉作業はそう言うスケールの話なのだなぁと改めて認識した。
技術開発というものそのものに馴染みがないので、計画通りにいかないと「なんて無駄なことを」とつい思っちゃうんだけれど、そもそもがそういう見方をするものじゃないみたい。ここら辺の認識の違いも、専門家とシロウトの間に齟齬を生じる原因のひつなのかもしれない。
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