今日のお仕事
福島第一原子力発電所の状況(記者会見資料)(PDF 161KB)
プラント関連パラメータ(PDF) 午前5時時点 午前11時時点
滞留水の水位・移送・処理の状況(PDF)9時時点 18時時点
1号機T/B地下たまり水移送、2日から停止中。
2号機T/B地下たまり水移送、18日から継続中。
3号機T/B地下たまり水移送、2日から継続中。
4号機T/B地下たまり水移送、2012年11月29日から停止中。
6号機T/B地下たまり水移送、実施せず。
水処理装置、キュリオンセシウム吸着装置、7月17日から停止中。
水処理装置、SARRY、1日から運転中。
多核種除去設備ALPSのホット試験、A系は3月30日より実施していたがバッチ処理タンクからの漏えいで6月16日に停止し、現在、補修作業中。B系は6月13日より実施していたが、A系と同様の補修作業を実施するため8日に停止。
19日に確認されたH4エリアタンクの漏えいの件。
H4タンクエリアにおける漏えいについて(PDF 2.08MB)
B排水路とC排水路の会合点(コア倉庫前側溝水)とC排水路の海への出口(南放水口海水)でモニタリングをおこなっている。20日採取分はいずれも低い値(6頁)。
B排水路の側面で30cmくらいの幅で6.0mSv/h(γ+β線(70μm線量当量率))を確認した(PDF資料5頁、⑪の東側)。汚染した土砂等が排水路に流れた可能性があり、今後調査していく。
タンクの構造(9頁)。底板は1枚物ではなくて、短冊状に分割した5枚をボルト締めしてある。
土堰堤の設置位置(11頁)。土堰堤の北東角がつながって無いように見えるんですけど、そうなんですか?←規制委WGでの話だと、赤斜線のところは、車両が通行できるように傾斜を緩くした部分とのこと。
水位低下の確認されたNo.5タンクからNo.10タンクへの移送は昨夜21:55に開始、今日21:13に終了した(13頁)。
汚染拡大防止(汚染水や汚染土壌がB排水路へ流出するのを防ぐ)として、土のう式堰堤の隙間を埋めるための盛土、土堰堤の延長、土堰堤外側で土壌の汚染が確認されている場所へのブルーシートや遮水シートの設置、を実施している(15頁)。土堰堤外側の汚染土壌の範囲が昨日の話より広がっている。
今まで実施していたパトロールについて(17頁)。午前と午後の1日2回。タンク群の中に入り、目視で水たまりを確認。不自然な水たまりがあれば線量計で測定。有意な線量があれば詳細調査に入る。水処理制御室からITVで適宜監視。監視方法の見直しを検討する。
今後の予定(18頁)。No.5タンクの残水移送後に漏えい個所の特定と原因調査。環境への影響調査と汚染拡大防止(土壌の回収等)。フランジ型タンク(約300基)の全数目視点検とβ線量調査。フランジ型タンクの漏えい防止策の検討と漏えい監視方法の改善。
明日からフランジ型タンクの点検を開始する。点検の内容等。
No.5タンクの水位は、昨日20日15:45の時点でタンク上部から345cmだった。このタンクが水を受入れたのは2012年7月31日。
福島第一原子力発電所構内H4エリアのタンクにおける水漏れへの対応状況について(訂正版)(PDF 710KB)
福島第一南放水口(側溝出口付近)海水分析結果(PDF 7.17KB)
20日採取分。
福島第一原子力発電所構内H4エリアのタンクにおける水漏れに関するサンプリング結果(PDF 7.21KB)
今日21日採取分。
福島第一原子力発電所構内H4エリアのタンクにおける水漏れについて(続報6)(報道関係各位一斉メール)
福島第一原子力発電所構内H4エリアのタンクにおける水漏れについて(続報7)(報道関係各位一斉メール)
福島第一原子力発電所構内H4エリアのタンクにおける水漏れについて(続報8)(報道関係各位一斉メール)
福島第一原子力発電所構内H4エリアのタンクにおける水漏れについて(続報9および訂正)(報道関係各位一斉メール)
PDF資料4頁にある「水の流れ痕」について会見で説明されなかった。これについては定例の規制委の資料(9頁にスケッチ、12頁に写真)に詳しい。また、同じ資料の14頁にNo.5タンクの周辺にあるタンクの水位計測結果がある。3mの水位低下というのは、No.5と同じブロックの他のタンクの水位との比較で出てきた数字みたい(20日の会見の説明とは違う)。
フランジ型タンクの漏えいは、今年の6月5日以前は、2012年1月10日、2月3日、および点検で2月6日に確認されたものの3件。これについての報告書が4月5日に出ている。原因はフランジ間のパッキンのへたりであり、対策としてコンクリ堰・土堰堤の設置、監視カメラの設置、パッキンの補修法の検討、ALPSによる汚染水減容、などが挙げられていた。コンクリ堰のドレン弁(資料では「隔離弁」)は常時開運用にすることが27頁に書いてある。
地下貯水槽からの漏えいの件。
No.1、No.2、No.3の漏えい検知孔水をくみ上げてノッチタンクへ移送。
No.1、No.2のドレン孔水をくみ上げてそれぞれの貯水槽へ還流。
地下貯水槽の浮き上がりへの対策について(PDF 875KB)
No.3と4で発生している浮き上がりの対策。
7月中旬以降に周辺の地下水位が上昇していた(5、6頁)。
想定していた地下水位よりも低い水位で浮き上がりが発生した。これは、当初の評価を地下貯水槽全体を剛体としておこなったものの、実際にはそうではなくて重量の少ない槽中央部でより低い地下水位から浮き上がりが発生た、ということ(7、8頁)。このため、槽の中央部に砕石を追加設置して浮き上がりを押さえる。
施行は中央部から周辺に広げるように段階を追って重量をかけていく。その際、槽の底部と改良地盤の間にたまっている水を適宜ドレン孔から排水する(10、11頁)。準備ができ次第、No.3から開始する。
No.3のドレン孔水の汚染濃度上昇について17日に報告しているが、浮き上がりに大きな進展がないので、11-12日に北東側ドレン孔から地下水を回収した影響と考えている。
T/B東側の観測孔で50万Bq/Lのトリチウムが検出された件(6月19日、7月22日参照)。
2号機電源ケーブルトレンチと海水配管トレンチ立坑Bの閉塞のため、ここにたまっている水の移送を明日から開始する。移送先は2号機T/B地下。
福島第一原子力発電所 地下水観測孔の地下水位について(PDF 53.3KB)
観測孔No.1周辺では地下水位が下がり続けている。ウェルポイントでの地下水くみ上げの効果と見ている。
今日、規制委の特定原子力施設監視・評価検討会第3回汚染水対策検討WGがあった。その際の資料。
(汚染水対策検討WG第3回資料)タービン建屋東側における地下水及び海水中の放射性物質濃度の状況と対策(PDF 10.3MB)
今までのモニタリングの状況のまとめ(4頁)。
追加ボーリング(13頁)。12ヵ所追加。R/Bの山側にも設置する。
建屋水位とサブドレン水位の関係(16頁)。1-4号機の2011年3月以降のT/BとR/Bとサブドレン水位の推移をグラフにした(元となったデータは8月16日に公開している)。1号機では10月まで明らかにT/B水位の方が高い。3、4号機でもT/B水位の方が高い時期がある。1号機のサブドレン水で放射能濃度が高いのはこれが原因なの?
コリメーター付線量計による地表線量率測定(18頁)。結果ははかばかしくなかったみたい。
観測孔No.1-2ボーリングコア線量率の再測定(28頁)。BGの低いところで隣のコアの影響を受けないように保管箱から取出して再測定した。γ線のピークがほとんどなくなり、β+γ線のピークもタイトになった。
1-2号機間護岸エリアの対策まとめ(30頁)。ウェルポイントと集水ピットの位置、地下水移送量と地下水位のグラフ、山側の地盤改良進捗、地下水移送量と立坑CおよびT/B地下の水位のグラフ、現場の写真、など。
海水配管トレンチの閉塞工事(39頁)。トレンチの構造、工事の手順・内容など。凍結により造成する止水壁が、トレンチ側の水抜き後にT/B側からの水圧によって滑動しないかどうか検討した結果、滑動しないと評価。
地下水の採取方法と全β放射能測定法(55頁)。
Sr、Csの流出量評価(57頁)。
2日に報告したトリチウムと考え方は同じ。
海側の評価:海水交換率を0.5-0.1として、海水中の濃度を実現する量の90Srと137Csが流出しているとして、流出率は90Srが1×1010-3×109Bq/day、137Csが2×1010-4×109Bq/day。流出期間は最長が2011年5月-2013年8月、最短が2012年12月-2013年8月として、流出量は90Srが1×1013-7×1011Bq、137Csが2×1013-1×1012Bq。
山側の評価:海洋への移行経路として3パターンを考える。1.トレンチ等を経由して汚染水が直接に海洋に流出(フィルターとしての土壌を通らない)、2.地下水系に漏れた汚染水が地下水にのって流出(フィルターとしての土壌を通る)、3.海底土からの溶出。それぞれのパターンについて、海側の評価との整合性を検討した。1.トレンチ経由の場合:海側の評価の137Cs流出量を満たすには、2号機トレンチ内のたまり水で0.01-0.05m3/day、3号機トレンチ内たまり水で0.2-1m3/dayの流出率となり、この程度の漏えいの可能性を棄却するのは難しい。2.地下水経由の場合:護岸に近接した汚染地下水がそのまま海洋に流出するとして、1-4号機取水路開渠部への地下水流出量を400m3/dayとすると、流出率は90Srが2×108-2×106Bq/day、137Csが3×105-7×104Bq/dayとなり、海側の評価に比べて全然足りない。3.海底土からの溶出:海底土の核種分析結果を使って1-4号機取水路開渠部の海底土に存在する90Srと137Csの量を計算して海側の評価での流出量と比較すると、同じか足りないくらい。土に吸着したSrやCsは溶出しにくく、流出量を説明するのは難しい。以上のことから、地下水経由だけでは海側の評価と整合が取れず、トレンチ経由の移行経路を考える必要がある。
ちなみに、平常運転時の福島第一原子力発電所の放射性液体廃棄物 (トリチウムを除く)の年間放出管理目標値は2.2×1011Bq(3.7×1010Bq/基×6基)。
放射性物質の流出量の評価(PDF 47.8KB)
流出量評価のまとめ。
福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果(PDF 64.8KB)
ウェルポイントでくみ上げた地下水の核種分析結果。全βが190,000Bq/L、トリチウムが460,000Bq/L。No.1周辺エリアの平均値という感じ。
福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果(その2)(PDF 50.8KB)
福島第一港湾内2,3号、3,4号機取水口間海水分析結果(PDF 11.0KB)
福島第一原子力発電所における港湾内海水のトリチウム測定結果について(続報38)(報道関係各位一斉メール)
福島第一原子力発電所における港湾内海水のトリチウム測定結果について(続報39)(報道関係各位一斉メール)
福島第一原子力発電所における港湾内海水のトリチウム測定結果について(続報38)(報道関係各位一斉メール)
福島第一原子力発電所における港湾内海水のトリチウム測定結果について(続報39)(報道関係各位一斉メール)
WGの資料63頁、南放水口海水のグラフの137Cs、6月頃から不連続に高くなってるように見える。ここは毎日測定していてNDが多く、検出された時のデータだけがプロットされている。
その他
水処理週報。
福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について(第113報)(プレスリリース)
12、19日に免震重要棟前の連続ダストモニターで「放射能高高」警報が発生した件。調査継続中。当面の間、マスク着用指示は継続する。19日の警報発生時の風向を見ると、免震重要棟の風上には1・2号機開閉所、風下にはモニタリングポストNo.2がある。当時のモニタリングポストNo.2の測定レンジを1000倍に拡大すると指示値上昇が確認された。
19日 10:00-10:20に42/1000μSv/hの上昇
19日 13:30-13:50に31/1000μSv/hの上昇
1・2号機開閉所東側で19日におこなったダストサンプリングでもCsが検出されている(19日参照。20日にもダストサンプリングをおこなっている)。モニタリングポストNo.2、免震重要棟、1・2号機開閉所のさらに風上には3号機R/Bがあり、念のためR/B上部ガレキ撤去作業は休工にしている。
福島第一原子力発電所敷地内外における降下物中の放射性物質の核種分析結果(PDF 47.2KB)
ニコ生
【8/21・17:30開始】東京電力 記者会見
始めの1時間弱は原子力・立地本部長の会見。
文字起こし、実況など
政府・東京電力 統合対策室 合同記者会見: 東電会見 2013.8.21(水)17時30分 ~
おまけ
(9月1日追記)1-4号機取水路開渠の海水の放射能濃度が下がらないことについて、継続的な放射性物質の供給があるはずだという指摘はずっと前からあった。それに対する東電の回答は、海水の濃度が上昇してはいないこと、CsやSrの海中や地中での動態が複雑で評価が難しいこと、などを理由に、放射性物質の供給があるとは考えていない、もしくは、あるかないか分からない、いずれにしろ具体的な評価はまだしていない、というものだった。
今回出てきた流出量評価では、実は、放射性核種の動態について定量的には一切考慮していない。しかしながら、開渠内へ放射性物質の供給があること、地下水経由ではなくて汚染水の直接流出があること、この2点について十分に高い確度で言うことができていると思う。このような評価は、開渠内海水の放射能濃度が下げ止まってきた1年以上前にすでに可能だったのではないか(フォールアウトの影響がどれだけあるか、というのが問題だったのかもしれないけれど、今それを全然考慮していないことを見ると、たいした量ではないということなのかもしれない)。
今回報告があったような評価を本当に今までやってなかったんですかね?ここに到達するまでに時間が必要だった、というような複雑なモデルでもないと思うんだけれど、どうなんだろう。もしかして、きちんと考えていなかっただけなんじゃないか、と思わないでもないんだけれど。もしそうであるなら、それは巨大津波や電源喪失などを実際にあり得るものとしてきちんと考えていなかった、というのと相似なのかしら。
(9月3日追記)それとも、港湾外の海水の放射能濃度がそれほど高くないことから、対応の優先順位が低かったということか?そもそも、海側トレンチのたまり水回収と閉塞なんて、技術的に確実な方法を適用するためにT/B地下のたまり水を回収した後(つまり、サブドレンが復旧した後)にやる予定だったもんね。
現状で、汚染水の流出による海洋の汚染をどう評価するのか。流出していることが明らかなので万難を排して可及的速やかに対応するのか、それとも、実際的な影響が出ない範囲で確実かつ合理的な対応をしていくのか。現状では有無を言わさず前者が採用されているけれど、東電としてはどう考えていたんだろう。
まぁでも、どっちだったとしても、今回の流出量評価についてはもっと早く出せたんじゃないかと思うし、もしそうなら、それはそうすべきだったんじゃないか。
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