今日のお仕事
福島第一原子力発電所の状況(記者会見資料)(PDF 174KB)
プラント関連パラメータ(PDF) 午前5時時点 午前11時時点
滞留水の水位・移送・処理の状況(PDF)9時時点 18時時点
1号機T/B地下たまり水移送、8月26日から停止中。
2号機T/B地下たまり水移送、昨日4日から停止中。
福島第一原子力発電所3号機原子炉建屋上部ガレキ撤去工事大型クレーン先端ジブマスト傾倒の発生について(PDF 96.6KB)
その後、より安全な状態とするため、20:20-23:55に他のクレーンにより当該クレーンの吊フック部を吊り上げて旋回させ、ジブ先端部および吊フック部を3号機廃棄物処理建屋西側の地面に着座させた。
福島第一原子力発電所 大型クレーン先端ジブマスト傾倒の発生について(報道関係各位一斉メール)
福島第一原子力発電所 大型クレーン先端ジブマスト傾倒の発生について(続報)(9月6日発報道関係各位一斉メール)
福島第一原子力発電所 大型クレーン先端ジブマスト傾倒の発生について(時系列の訂正)(9月6日発報道関係各位一斉メール)
(以下、6日の会見より)PDF資料右側の図、リアマストとフロントマストでジブマストを吊って上下させる。下にある写真の左側、赤丸で囲ってあるところの中央やや左寄り、かぎ括弧のような黒い影が見えるのが亀裂ではないかと思っているところ。今後、この部分を地上近くに下げていく。現在、準備作業中。
(以下、6日会見その2)当該のクレーンは2011年8月から1Fで使用している。法定の点検は年1回、前回は今年の6月に実施。自主点検として始業前点検(ワイヤー過巻き防止装置の点検とクレーンの動作確認)、月例点検(ワイヤー類の外観点検など)を実施している。
(以下、9日の会見より)当該のクレーンは新品を2011年8月に1Fに導入した。
3号機T/B地下たまり水移送、8月24日から継続中。
4号機T/B地下たまり水移送、2012年11月29日から停止中。
6号機T/B地下たまり水移送、8月30日から停止していたが、今日10:00-15:00に実施。
水処理装置、キュリオンセシウム吸着装置、7月17日から停止中。
水処理装置、SARRY、8月1日から運転中。
多核種除去設備ALPSのホット試験、A系は3月30日より実施していたがバッチ処理タンクからの漏えいで6月16日に停止し、現在、補修作業中。B系は6月13日より実施していたが、A系と同様の補修作業を実施するため8月8日に停止。
再開の予定は、A系は10月中旬、B系は11月以降。C系は防止対策を実施して9月中旬に開始の予定。
H4エリアタンクからの漏えいの件(8月19日参照)。
H3エリアタンク放射線遮へい試験について(PDF 196KB)
31日に確認されたH3エリアの高線量個所3ヵ所について、3日に実施した遮へい試験の結果。
福島第一原子力発電所構内H4エリアのタンクにおける水漏れの影響に関するサンプリング結果(その2)(PDF 59.9KB)
地下水位以深ボーリング(8月23、27日参照)の最初の結果が出た。観測孔E-2(H4エリアの漏えいタンクの南側のコンクリ堰のすぐ外側。8月27日規制委WG資料56頁に地図あり)の4日採取分。全βが650Bq/L。雨水等で希釈された漏えい水が土壌に浸透して地下水に到達した可能性があると考える。他の観測孔の調査結果と合わせて漏えい水が土壌に浸透した範囲の特定をおこなう。
福島第一原子力発電所構内H4エリアのタンクにおける水漏れに関するサンプリング結果(PDF 50.7KB)
排水路サンプリング結果。
福島第一原子力発電所構内H4エリアのタンクにおける水漏れの影響に関するサンプリング結果(PDF 7.56KB)
地下水バイパス揚水井No.7-12サンプリング結果。
福島第一原子力発電所構内H4エリアのタンクにおける水漏れについて(続報30)(報道関係各位一斉メール)
地下貯水槽からの漏えいの件。
No.1、No.2、No.3の漏えい検知孔水をくみ上げてノッチタンクへ移送。
No.1、No.2のドレン孔水をくみ上げてそれぞれの貯水槽へ還流。
T/B東側の観測孔で50万Bq/Lのトリチウムが検出された件(6月19日、7月22日参照)。
今日16:00までの集水ピットおよびウェルポイントからの地下水移送量は約1366m3。
2号機分岐トレンチ(海水配管トレンチ立坑Bと電源ケーブルトレンチ)閉塞工事で、13:14-13:47に立坑Bのたまり水を2号機T/B地下へ移送実施(このため、13:01-14:07にウェルポイントからの地下水移送先を立坑Cへ切替え)。立坑Bからのたまり水移送は3日から13日までの日中におこなう予定。
福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果(PDF 64.2KB)
福島第一原子力発電所プラント状況等のお知らせ(9月5日 午後3時現在)(PDF、1Fプレスリリース)
おまけ
データの正確さについては、東電の発表ではその数字がどのようにして出てきたものかが必ず提示されるし、それが正しい可能性・正しくない可能性についても言及される。地下貯水槽の当初の漏えい量見積りについては、はなはだあてにならない数字であることが常に言及されていた。にもかかわらず、田中委員長がこういうことを言うのはなぜなんだろう。
それから、β線の線量の件。タンクパトロールでの線量測定は放射線防護のための測定ではない。だからSvを単位とする数字があそこで出てくるのがおかしいと言うのは確かにその通りだ。でも、実際問題として、毎日900基以上ものタンクの漏えいをチェックするために必要かつ可能な方法として、空間線量や表面線量がバックグラウンドより有意に高いかどうかを見ているわけで、高線量個所で汚染密度の定量をするのが必要な作業だとは思わない。漏えい確認という目的のためにSvを単位とする数字を取得しているわけだし、会見でもそういう説明がなされている。それを、Bqを単位とする数字の発表に変更させるっていうのが、一体どのようにおこなわれるのか、さっぱりわからない。そのために、汚染密度測定をするんだろうか。パトロールで取得する線量の数字は発表されなくなるんだろうか。
データの正確さも、β線の線量の件も、要するに、どう伝えるか、どう受取るか、そういう問題なのだと思う。β線線量の東電の説明は確かにいいかげん(同じSvという単位を使っていてもγ線とβ線では状況が違ってくるし、実効線量、等価線量、1cm線量当量、70μm線量当量などなど、きちんと峻別して説明するのはそう簡単ではないのに、そこに十分な注意が払われていない)なのだけれど、取材する方もそのいいかげんな説明を鵜呑みにして間違った説明を垂れ流している。報道を聞く方も、自分で勉強している人はほんの一握りで、いいかげんな知識を適当に当てはめて間違った解釈をしているのに気が付かない。こういう受け手の問題を、東電はどこまで面倒見れば良いのだろうか。
田中委員長はさらに、「東電は隠蔽していると言われないように、出てきたデータはすべて公表しているようだがそれは無責任である」とも言っていた。2011年11月2日に、格納容器ガス管理システムでのサンプリングで検出限界を下げたところ135Xeが検出されて、再臨界かと騒ぎになった(結局、自発核分裂によるものという結末だった)ことがあったけれど、あの時に、測定する前にどのくらいの値が出たらどう評価するということを考えた後で測定をするべきだったという反省が東電からあった。こういうケースが無責任にデータを出すということなんだろう。でも、最近そういうこと、あったかな。東電がデータを公表する際には、さっきも言ったけど、それなりの説明がいつも添えられる印象なのだけれど(でもβ線線量の説明だけはたしかにひどいものだった)。
田中委員長は、実際に起きていること以上に世間が騒ぐのをよろしくないと思っていて、それは東電のデータの出し方がまずいのが原因であると思っているように見えるのだけれど、本当にそうなんだろうか。このことは、「風評被害はどうすれば収まるのか」という問題と同じで、正しい情報を正しく公表すれば解決する、というような単純な話ではないのだと思う。もちろん、正しい情報が正しい解説とセットで公表されるのは必要ではあるけれども、それだけで状況が正しく理解されるわけではない。じゃ、どうすればいいかというと、それはよく分からない。ていうか、誰か知ってるなら教えてくれ。
最近は汚染水漏えいが海外でも話題になっていて、東電と政府が情報を隠蔽しているという報道がたくさんあるみたい(たとえば毎日新聞のこれ(魚拓)とか)だけれど、発電所内の状況も、海水や食品のモニタリングも、これだけ情報が出ているのにいまだに隠蔽とか言われるというのは、言葉の問題があるとはいえ、情報の垂れ流しだけでは誰も見てくれない、ということなのかもしれない。もっと、知りたいという欲求にマッチするような形に加工した情報を提供することが必要だということ。マスメディアは正確さでも評価軸の立て方でもてんであてにならないし、理解されるのが必要なのはまさに東電と政府なのだから、やっぱり自前でそういう企画をやることが必要なんだろう。でも、会見を見てると、東電が知らせたいと思っていることと聞き手が知りたいと思ってることの間には大きな乖離があるみたいだし、東電と聞き手(あるいは、技術者とシロウト)ではそもそも物の考え方が違うし(このことは、なにかと大きな誤解を生む素地になっていると思う)、今日やれば明日できるという性質のものでもないんだろうな。これもやっぱり、さっき言った風評被害問題と同じ性質である気がする。
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